2020年5月20日水曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる7

 手持ちの道具を工夫して鉋、それも小鉋や細工鉋を作ってみると、
鉋制作専用の道具があることが実感としてよくわかる。

 鉋の刃を滑り込ませ押さえるための溝(押さえ溝)を正確に加工するには
①1分(3mm)の突き鑿があればはかどるし、

②その溝のための最初の切れ込みを入れる押さえ溝挽鋸(おさえみぞびきのこぎり)がこれまた便利、

③さらに刃口周りを正確に美しく整形するのには刃の部分がT型をした口切鑿(くちきりのみ)があれば更に良し。

 と、更にさらに・・・と専用道具が増え続けます。

 しかしジジイのような老い先短い木工小物販売をしているものにとっては、現有のもので代用させる知恵でのりきるしかなさそうなのです。


 がしかし、今回はずっと以前より必要だし買いたかった1分鑿を購入してしまいました。
細かい部分の整形はこれなくしては無理で代用道具はないのです。

つづく

2020年5月19日火曜日

楓のカッティングボードを作った

 昨日は気温が左程上がず、電動工具の騒音のために窓を閉め切るのだが、
汗だくになることもなく作業ができた。

 2月に秩父で仕入れてきた地元近辺の楓でカッティングボードをつくった。
もともとは2300mm✕250mm✕55mmの大きさだったのを、半分に挽いてもらって、さらに長さも2等分にした。ひねりがあったので挽いても均一の厚さにはならず、さらに挽いたためにそりもしっかりでた。



 小物を作る予定の材で、削りだして形にするので材の暴れは特に問題にならない。
しかし、5mmから10mm程度削れば平らになる部分もありそう。
そして、魅力的な節がある。
その節、貫通させて掃除するととてもきれいで魅力的。



 カッティングボードは穴を開けることが多いけど、自然の節の穴はなかなかよい。



その節をポイントに木取りをして、ほぼ完成まで半日かかった。

 厚さを均一にする自動カンナ(プレーナー)があれば一瞬にして済んでしまう。
しかし持ってないので、電動カンナでセッセと削った。
節周りのところなので、木目が複雑でプレーナーでやってもあちこちに逆目がでる。

 丁寧に鉋をかけます。
楓の鉋がけは実に気持ちがよいのです。
これと同じ感覚の材はないな。



 このあとは、ペーパーがけして仕上げる。




2020年5月18日月曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる6

 曼荼羅屋さんより36mm刃が届いた。
なんとなく見た目と手にしたときの大きさがおもっていたより大きく感じる。

測ってみた。




 あれっ、やっぱ大きいじゃん。
38mmある。
2mmも大きい。

 刃が到着する前に、台の方の加工をしちゃったからあわてたけど、大きいぶんには広げればよいだけなのでどうにかなるか。

まっ、いいや。


 つづく

2020年5月17日日曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる5

 24mm用に新しく作ったものは厚さが11mmなので、押さえ溝が不十分かともおもいましたが大丈夫そうです。
一緒に写っているのは36mm用の台。




 刃口周りもきれいではありませんが、これでも切れるのですよ。



 r24mmの凸面にしました。



 ややきつい凹面もきれいに削れました。



2020年5月16日土曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる4

 せっかく作った台を今度は36mmのもに改造します。
すでに穴は開いているので、最初から作るより全然楽。

 仕込み溝は試しに糸鋸を使ってみました。



 刃はまだ手元にないので切り込みだけです。というより切り込みを斜面に沿って入れておかないと、上から鑿を入れたときに側面を落としにくい。
ハンディソーは刃を重ねていたので切るというより削る感じでしたが、さすが糸鋸は切れる。

 で、24mm刃のほうはどうしたかというと、もう一台南京鉋を作りました。



別件のはなし
 画像の左上に鑿のカツラがみえています。
使いはいじめにカツラの輪っかを抜いて、頭をまくれるようにしなければならないのですが、輪っかが抜けるのとなかなか抜けないのがあるのです。単に未熟だけなんですけど。この鑿は途中までやって疲れたのでやめてしまいました。お恥ずかしい。

 調べたら、この刃を購入した曼荼羅屋さんのHPに丁寧な解説がありました。
やってみます。



つづく

2020年5月15日金曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる3

 南京鉋を作るのははじめてです。
基本は鑿(のみ)でコツコツ掘ることですが、なんせ掘る穴が小さい。
彫刻刀の右と左の印刀が刃口最後の深いところで役にたちました。





おかげで刃がボロボロ、当たり前ですな。



 仕込溝は前回でも紹介したこのHANDY SAW、刃を重ねて使うと幅がかせげるのでそれなりに便利ですけど、ヤスリで仕上げないといけません。


 切れ味です。

檜。



欅。



栗。



 これくらいに仕込めて切れるなら言うことありません。
なので、曼荼羅屋さんから今度は36mmの刃を注文しました。値段も250円高いだけ。

つづく

2020年5月14日木曜日

鉋刃を買った 南京鉋をつくる2

 鉋を工場などで制作するには、ストレートビットとTスロットビットで穴掘りと仕込み溝ができてしまいます。もちろんそれに合わせた治具が必要ですが。これを作るのが一仕事・・・

 しかし手作業ではこの斜めの穴を掘るのが一仕事。
ネジをつかったり、現在は優秀な接着剤がありますから、ほぞ穴を貫通させて、あとで斜めになった三角形状の塊をその穴に埋めてもそれほど強度的にも問題はないかとおもいます。
コツコツ掘るのに比べれば、鉋刃の角度決めも三角形状の塊で決めることができますから正確です。
まぁ、職人さんやプロからみれば一笑に付されてチャンチャンです。

 私はまだこの形状を作って確かめてはいませんが、そのうちやってみるつもり。

で、コツコツ掘るのに熱中集中したため途中経過画像がこの一枚だけになってしまいました。



掘る部分は小さいので時間はそれほどかかりません。
でもって、いきなり完成です。



 試し削りをすぐにでもしてみたいので、刃口部分はズタズタ状態、それにしてもヘッタピだな。
お恥ずかしい。



 しか〜し、とてもとてもよく切れるのでした。
一番の理由は、この刃です。こんないい加減な鉋に仕込んでもよく切れるのですから。

つづく