2024年2月3日土曜日

「和家具の世界」を読む

 

 このような専門書を読んでいると、今までの雑多でバラバラであった知識が、一つの幹に従って整然とまとめられていくのが実感できて、気持ちが良い。

 Ⅰ棚 Ⅱ簞笥 Ⅲ船箪笥 Ⅳ指物と唐木家具 Ⅴちゃぶ台と座卓 と章立てされていて、どこから読んでも楽しめる。

 特に、Ⅳ、Ⅴ章がおもしろい。はこ膳・ちゃぶ台・テーブルの日本人の食卓形式の移り変わりはまさしく自分自身の育ってきた時代そのものの変化で、なるほどなと感慨深い。

 江戸時代以降の茶道や茶室から生まれてきた家具と、庶民の居室から発展した家具の現代における合流がどのような形になってきたのか、普段身の回りにあって意識されない家具たちに関心を向けたい。

 

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