石川欣一訳 講談社学術文庫。
以前に東洋文庫全3巻で読んだけど、こちらのほうが字が大きくていくらか読みやすい。また東洋文庫は全文が訳されていて、こちらはいろいろ、文と画が削除されているところがあります。
また、青空文庫にあるのも今回調べてみて初めて知りました。こちらは文も画も完全版のようです。
おおざっぱに目を通したい方は、青空文庫がおすすめです。モース自筆の画を見ているだけでも楽しく、明治初期の日本を感じることができます。
こんなことも記録しています。
『河上の景色は美しかった。一日中南部富士が見えた(図444)。
我々は筵の下でうつらうつらして、出来るだけ暑い太陽の直射を避けた。飲料水とては河から汲むものばかりで、生ぬるくて非常にきたなかった。図445は
船尾から見た我々の舟である。帆は上述した通り、かなりな間隙をおいて布の条片をかがったものであること、写生図の如くである。この河の船頭の歌は、函館の船歌によく似ている。図446は、
フェノロサ教授が、その歌を私の為に書いてくれたもので、最初の歌は函館の歌、次の節は北上川の舟夫が歌う、その同質異形物である』
南部富士は岩手山のことでしょう。
音符を歌ってみるとなるほど民謡のようでありました。
つづく
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