2026年4月20日月曜日

「江戸町奉行所 与力・同心の世界」を読んだ5

 樋口一葉(1872-96)の父樋口則義(1830-89)は江戸南町奉行所同心でした。その上司にあたる与力の佐久間長敬や原胤昭らの残した史料には、その名前を残してはいません。樋口一葉についてはウィキペディアに詳しく記されていて、その中に父親のことも同様にふれらています。

 しかしこの本では数頁ではありますが、則義について実に細かく記されていて驚きました。幕末から明治中期までのまさに怒涛の生涯に胸を突かれます。

 当時日本で生活していた人たちはみな似たような苦労をしていたはずです。

 わたしの父方の祖父は明治初年生まれで、大変な苦労をしながら大正初期には身代を築き上げ、使用人を数人使うまで店を大きくしました。しかしながら関東大震災で一切を失い、まだまだ力がみなぎっていたのでしょう。以前ほどではないですがなんとか店を再びかまえることができました。しかし戦争の横浜大空襲で一切合切焼け野原になってしまい、その後再起を試みるも、もう力は残っていませんでした。亡くなるまでそれがかなうことはありませんでした。子どものころを思い出しても、爺さんの笑顔をみたおぼえがありません。

 この本の数カ所を抜粋して紹介しましたが、まだまだ読みどころはたくさんあって、是非とも手にとって読んでほしいとおもいます。


 

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