2021年11月23日火曜日

国の借金再び

 先日「国の借金は選挙の争点にならぬのか」をアップしました。今日ネットの文春オンラインで次のような記事がありました。『「国の借金はまだまだできる」「GDP比1000%でも大丈夫です」元内閣官房参与・浜田宏一が“バラマキ合戦”批判に反論』。

 見出しだけで頭がクラクラしました。ひととおり読んだらなおいっそう頭がクラクラクラ。

 あらっぽくつまんでいうと、日本政府は外国にも国内にも保有資産が借金1200兆円とほぼ同じくらいの資産があるから大丈夫という内容です。もうひとつ、国の収支バランスを家庭のそれに置き換えることは間違いともあります。まぁ、家の家計簿で説明するというのが国民にとってはわかりやすいのでよくつかわれるのでしょうけど、どの角度からみるかにより間違いと言われるとそうでもあるし、そうでないともいえます。

 家をローンを組んで購入したした人が、借金が返せなくなったら家を売ってチャラにするから大丈夫だよって、よくききます。でもこれって、家を売っちゃったら、その家のひとたちはどこに住むのですか。どこか他に住むところを持っていればこういった考え方や生活の仕方もOKでしょうけど、みんながみんなそんなことができるとはおもえません。

 日本の借金についても同じようなもので、いくら保有資産があり、またそれらの評価額があるといっても信用あっての事柄です。かりにそういった保有資産などを売り払って国の借金をチャラにしたとしましょう、といいたいところですがどこの国がそれらをかってくれるというのでしょう。どこの国も手控えるはずです。いくつかの国がそれらの部分をつまみ買いしても、とてもすべてを売りつくすことなんてできっこない。できそうもないことをどうして評論家の人たちや閣僚の方々が論陣をはるのかがとても不誠実で詐欺師同然です。だましているのですから。

 毎年の予算案と決算の収支バランスからでてくる借金はやはり解消してゆくべきもので、保有資産という懐刀をちらつかせて「なに大丈夫じゃ」というのは筋違いというもです。

  

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