2021年12月12日日曜日

「真珠湾攻撃総隊長の回想」講談社 より

 この回想記には心を打つ話が随所にあるのだが順不同で、箇条書きにしておく。

「ニイハフ島事件」。まさかとおもうようなはなしで、始めて知った。涙なくして読めない。

「マーガレット・コヴェル」。点と点がつながってゆく不思議さ。神の御心だけでつなげてはいけないとおもうのだけれど。

 P364に田舎に隠棲しているトルーマンとの会見の様子が次のように記されている。

[やがて真珠湾が話題に出た。トルーマン前大統領は笑いながら、

「キャプテン、真珠湾はね、ボス・ギュルティ(両者有罪)だよ」

と言った。私は、

「そりゃ神の前にはボス・ギュルティでしょうけれど・・・」

と言い及ぼうとしたら、トルーマンは遮ぎって、

「いいや、神の前ばかりでなく、人間の前にも、いまに史実としてボス・ギュルティが明らかに

なるだろう」

と言った。

そんなことから、戦犯釈放問題にも触れ、嘆願署名簿を携えて来ていることを話したら、

「キャプテン、心配せんでいい、もうまもなく戦犯問題は打ち切られるよ」

と話して呉れた。あたたかい雰囲気であった。]

 このあとすぐにアイゼンハワー大統領と会う。


 それにしても真珠湾がボス・ギュルティとは、意味深な発言である。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿