「新版引札見本帖」といういろいろな引札の見本をNDL(国立国会図書館デジタルコレクション)で見ることもダウンロードすることもできます。
この見本帖は明治36年のものですが、時代的には江戸時代の頃からの流れを引継いでいると思います。とてもおもしろく、葉書の図案にもぴったりで、季節季節の便りにも使えます。
今の時代から見るとなんと豪華な広告なことかと感じ入ります。
自転車に乗るのは、明治33年(1900)上野の東京音楽学校に通う16歳の三浦環(旧姓柴田)。後に欧米のオペラ界で活躍したそうです。
??らし久 先 を競(きそ)ふや 初 左くら
??らしく さきを きそ うや はつさくら
当時自転車はめずらしく、ましてや通学に使用する女学生は新聞ネタにもなり見物人もでたそうです。
左側の空白に宣伝文が入りました。
<<< 20231225追記 >>>
上記「??」は「志保(しほ)」らしく、「しおらしく」と読めそうです。ずいぶん悩みました。「しおらしく 先を競うや 初さくら」となります。う〜ん、なんだかホッとしました。
「先を競うや」はもちろん、桜が二分咲き、五分咲き、八分咲きと競うようにということを掛けています。
以上
0 件のコメント:
コメントを投稿