2023年8月29日火曜日

開花人情鏡「勇婦」

 この美人画(木版画)は平紙版とちりめん版がありますが、手持ちのこれは後者です。

 ちりめん本は先に紹介した長谷川武次郎の日本昔話シリーズやカレンダー・日本の風俗など多種にわたって出版されていますが、ちりめんの手法そのものは江戸時代からありました。

 この木版画、保存状態もよく色も鮮やかで、拡大鏡でながめているとあっというまに時間がすぎてしまいます。

 文章です。

豊 原 國 周 筆○

とよはらくにみつひつ


開 花 人 情  鏡  勇婦

可いく王尓んじやう可ゞミ由うふ

            いさミ

十三

通二丁目四ハンチ出校人 小林鉄次郎

浅草小島町三十五ハンチ

画工 荒川八十八

御届明治十一年四月二日

彫栄


外 能飛 火と焚 付け天。口即 筒の口 を向 られ

ら可のとひひと多起つけて 本゜んぷのくちをむけられ


天も。もと可ら通 ふを承  知由へ胸 で縛 ツ多

ても もとから可よふをしやうちゆえむ年でくゝっ多


綴  布の。焼 保とり尓ハ付 安 き。火能

多し可この やけほとりにはつ起や春き ひの


粉を挿頭春換 纏  。素知らぬ顔 の火

こを可ざ春可へまとひ そしらぬ可本のひ


がゝう尓。多゛ん\/ 昇 る竹 者゛しご。一 本  打 込む

がかうに。だ んだんの本゛る多けば しご。いつ本゜んうちこむ


鳶 口  ハ。いつ天゛も此 方のけしくちと。人 の煽動 乎

とび久゛ちは。いつで もこつちのけしくちと。ひとのあをりを


立 切 天熱 く奈ら連ぬ大姉   公可ぶ長谷川

多てきつてあつくなられぬお本あねへ?かぶ

 声を出して、調子良く読むと自然と題名の通り勇ましく元気になってきます。

しかし、出だしの「外(ら可)」が変!う〜ん・・・

 

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