2019年8月29日木曜日

「日本軍兵士」を読んだ

日本軍兵士アジア・太平洋戦争の現実 中公新書 2465 (図書)
中央公論新社 2017.12
吉田 裕 著

 知らなかった事柄も多く、こういった戦争の実態の書籍にふれるたび、なんとも言えぬ落ち込んだ気分になる。こんな言い方をしては不遜でいけないのだが、国を守るために戦い死ぬとしてもその先に国としての希望があればまだ救いはある。

 でもなんだこの参謀たちは。


 ジジイは子どもの頃より、ゼロ戦や戦闘機や爆撃機など航空の搭乗兵や整備兵の本を読んできた。
米国の当時の戦闘機乗りの勤務実態を調べたときには驚いた。
戦闘に数週間勤務した後、同じように数週間休む、戦闘には参加できない。そしてまた前線へ出る。
これを3回繰り返した後は、さらに同じような勤務を繰り返すか、戦地から離れて前線には出ることがないかを選択できる権利を得る。とにかく撃墜され搭乗できなくなるまで戦うことはない仕組みになっている。

かたや日本のパイロットは死ぬまでまたは負傷して搭乗できなくなるまで戦う。

 米国は戦闘がビジネスライクだが、日本は精神論・根性論で戦う。
これはつい最近知ったばかりだが、米国には戦争中の月別戦闘死者数という統計があったのだが
日本にはそんな統計はなく、またそのようは考え方自体がなかったようだ。

 空恐ろしいと感じるのが、現在でもちっとも日本人の精神構造はかわってないんじゃないかということ。いじめだって、ブラック企業だって、教育問題だって、スポーツ選手の育成やありかただって、ほとんど戦争当時とかわってないな。

 きちんと反省しなかっただからだけど、今からだって遅くはないから反省しろっていったってできそうもないところがなんか深く情けなく先行き暗い。

 暗く終わるのは大嫌いでジジイの一番したくないところだけど、
なんともいかんともしがたい。
辛いね。


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