2024年4月6日土曜日

御江戸大絵図(作者 高井蘭山)奥付

 時代小説や文献を、この地図や 江戸マップβ版 で確かめながら読むと面白さが倍加します。まぁ暇だからできることでもあります。

 この地図の左下の奥付を読んでみました。

(読み)

原  板 年 越経ること久 し細 少  能図面 悉   く摩滅 せり加之

个゛ん者んとし ふ   ひさ さいせ う づめんこと\/ まめつ  志可のミ奈ら須゛

げ んばんとしをふることひさしさいしょうのずめんことごとくまめつせりしかのみならず


上 公 侯 の第 宅 与り下 市街  尓至 る迄 彼 是 尓転 移春る古登

可ミ可うこう てい多久  しもし可゛い い多 まで可れこれ てんい

かみこうこうのていたくよりしもしが いにいたるまでかれこれにてんいすること


少  可ら須゛今 𦾔  版 尓毛登づき差  へる越正 し錯  連る査  し天

すく奈      きう 者ん     多可゛   多ゞ あやま  ぎんミ

すくなからず いまきゅうはんにもとずきたが えるをただしあやまれるぎんみして


是 を改 刻 し以 て観  覧 尓便 奈らしむ

これ 可いこく    く王んらん べん

これをかいこくしもってか んらんにべんならしむ


(大意)

 原板はもう何年もたってしまっていて、精細な図面はほとんどすべてがかすれてしまった。しかしそれらだけでなく、上は藩や諸侯の邸宅より下は市街にいたるまで、いたるところで転居しているところが少なくない。

 今、旧版に基づいてそれら異なっているところを正し、誤っている箇所を調べた。これらを改めて彫りおこし、もってお手元にお届けしご覧いただきたい。


 この地図の作成の労力たるや、想像するだけでため息しかでません。ふぅ〜。

 

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