おにぎりは炊きたてご飯でふわっと軽く握るのがよいのだそうだ。
これも旨いが、これに限るみたいな風潮に、ジジイは異議を唱える。
炊きたての御飯をぎゅう〜うっと固く握りしめ、
冷たくなってから、かじるようにして食う握り飯もたまらんくらいうまいのだ。
口の中でほぐしながら、一粒一粒の米の旨味を味わう。
冷たくなった米粒を何度も噛み締めなが口中にひろがるあの温度変化と旨さの芳醇さ。
炊きたてだけでなく、冷えたご飯でもよい。
やはり固く握り締める。
炊きたてを握ったときとの違いは、すっかりさめているので米の芯まで固くなってしまっている。
なので、なおいっそう、口中でかみしめながら味わう。
少しずつ口中にひろがるあのひとときがたまらん。
米粒たちが口中にいる時間が長く、したがってこちらのほうが味覚の楽しみも長い。
おにぎり専門店で試しに、硬握りと称して販売してみればよろしい。
何割かの人たちはこちらを買うこと必至である。
ついでにもう一つ。
海苔についてである。
これも世間一般、海苔はパリッとしているに限るが定説となっておる。
ジジイもパリッと派なのだが、
しっとりぺったりこびりついているようなおにぎりの海苔も好きなのだ。
実際、こちらのほうが好きだという友人は多い。
彼らは、そのために握ったらすぐに海苔をまく。
そうして海苔に湿り気を与え、しっとりぺったり感をだす。
海苔の佃煮をおもいだしてみよ。
しっとり海苔巻き握りは、この味わいに近づく。
こちらも是非試しに販売してみたらきっと驚く結果を見ることになるだろう。
ジジイのおにぎりと海苔の異議申し立てであった。
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