2019年2月22日金曜日

図書館の貸出と著者の収入

 地元図書館で昨年7月に購読予約した本が今年2月ようやくジジイの順番にまわってきたようだ。
およそ8ヶ月かかり、その間予約待ち人数は約30人前後か。

 夜中に目覚めてしまい、ウトウトしながら古くて新しい問題、
「図書館貸出が著者の収入を減じているか?」を考えた。

 早速、ネットでこの問題を検索すると、この問題の答えそのものの論文があった。


論文「図書館貸出冊数が書籍販売金額に与える影響の計量分析の一考察」
   貫名貴洋(広島経済大学)


 明快である。
統計的な分析手法を駆使しての結論は
「図書館貸出冊数の増減と書籍販売金額の増減との間には,何らの関係が存在しないことが明らかになった」が、1996年のピークから書籍販売金額は現在まで減少の一途であり、それについて
さらに統計分析を行っても「両者の間には因果関係の存在を認めることができなかった」と論じている。

 この論文では電子書籍のなどの関係性を考慮せず、また家計消費支出の変化と書籍購入へ影響などは今後の課題としている。


 図書館関係者などの研究要項では有名な論文なのかもしれないが、一般のジジイのような者には目につかぬ内容の話である。

 もしや、出版業界が・・・、などの心配は無用だとおもうが、
市役所などが、または図書館自身がもっと積極的に取り上げなければならない問題であるはずだ。

 そういえば、健康寿命をのばすにはどうしたらよいかをAIに分析させてみた番組があった。
なんと、図書館に通うことがその一つであると導き出したのには、目をみはった。

 明快な論文は気持ちのよいものであった。

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