2018年4月12日木曜日

「日本近世の起源」渡辺京二著 を読んだ

 ふぅ〜、ため息です。
ようやくひと通り読み終わった。
読みごたえあり、充実した内容でした。

 バテレンの世紀、近代の呪い、黒船前夜、日本近世の起源、逝きし世の面影、江戸という幻影
今のところ此の6冊。

 読み終わってふとおもったのは、社会科で学ぶ歴史の授業のこと。
渡辺氏のような、挿話をたくさんはさんで歴史を語ってゆくという歴史の学び方、
特別講義のような形でも良いから、学んでみたかった。

 年金生活者のわたしのようなジジイでも、一冊一冊を読み終わると
目見開かれ、感動があるのだから、若い時分ならそれからの歴史感が変わったことは
間違いがないことで、こういった方法の歴史の学び方が世に広まればと願うな。

 此の本の内容、題名通り「日本近世の起源」が説得力あふれ丁寧に書かれている。
この内容の議論が、何十年もの間、研究者たちとその周辺だけでされていたと感じるのは
ジジイの教養レベルの低さだけが原因だろうか。

 17世紀当初前後に来日していた宣教師・商人などや江戸後期に訪れた外国人たちは一様に、
日本の農村の美しさ、農民たちの温和で満ち足りた表情に驚き感激している。

 なぜ当時の百姓たちはそうだったのかの理由を此の本は明らかにしてくれた。
そのことだけでも、ジジイにとっては感動大巨編なのでありました。

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