20180420朝日新聞「安心新聞」で神里達博氏が速水融氏の『勤勉革命』を紹介している。
浅学のジジイは知らんかった。
『産業革命』は知って(いるつもりで)いた。
詳しくは調べていただくことにして、簡単にいうと
江戸時代18世紀後半頃、農村で家畜(馬)の代わりに人がせっせ、せっせと働き
生産性を向上させ、豊かになった、とまことに明快な革命です。
その時代、農民は人口の85%程度でしたから、「せっせ、せっせ」が其後の日本人の勤勉性を培った、と考えても何の不思議もありません。
今、「江戸の農民生活史」速水融 を読んでいるが、
P.71「この地帯で、他所では牛馬の行っていた作業を、人間自身が行わなければならなかったこと、つまり農耕に激しい人間の労働が必要であったことを物語っているのである。」と美濃国輪中地帯四郡のことを分析している。
この本の中では、牛馬が減り人力が増えていることに触れているのはこの箇所だけである。
フランスのバカンス制度だって古いものではなく、つい最近できた制度だ。
日本の勤勉革命による、骨の髄まで染み込んでしまったその精神を作り直すには
あらたな革命が必要なのだろうけど、それは何だろう。
遅刻はしないさせないと労働時間の入り口は極めて厳重なのに、
勤務の終了時間という出口は、無いも同様。
ずっとずっとず~~~っと働き続ける、明日の朝がまた来るというのに。
あれだけ時間厳守をどこでも唱えているのだが、
労働については全くなし。
その原因をたどってゆくと、江戸時代の勤勉革命かと、ひどく納得させられるな。
原因は勤務時間を守らないという単純なことと、勤労は美徳という厄介な道徳倫理観。
解決の糸口さえ見つからぬ暗〜い話になってなってしまった。
ちっともめでたしめでたしじゃないな。
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