井沢 元彦 著
「逆説の日本史」シリーズがあることを、この本を手にしてはじめて知った。
この本のあとにも数巻新刊されているから、いまのところ全部で21巻は超えているか。
読みはじめて、少しして、この書き手とは肌があわんとおもった。
しかし、ジジイの読書鉄則は一度手にした本は最後まで読むである。
我慢して頑張って読めば読むほど活字が煙たい。
何がそれほど合わないのか。
下世話な言葉で言えば、いちいち鼻につくのである。
文章全体も、いろいろ憤ることもあろうが、抑えがきかない。
もとがジャーナリストなのか、その線をブレずに書き進めればよいのに、
あちこちに脱線する。
括弧書きも多すぎる。それほど多用するなら、それは書き手の文章作成力の不足なのにな。
日本の既存の歴史家と称する人たちが許せないらしく、盛んに罵る。
そういう歴史家もいるだろうがそうでない方たちもいるのにである。
黒船がいきなりやってきたと日本国民全員が思っていること、
思わされていることも許せないようだ。
横須賀名物黒船モナカでも食って頭を冷やせといいたい。
井沢氏の言いたいことはよくわかる。
幕閣が何年も前から知っていたのに、なんの対処もしようとも思わなかった。
さらにひどいことにはなお一層かたくなに祖法を守るの一点に閉じこもってしまった。
無策無能であった。
幕府は滅ぶべくして滅んだ。
それらの体質は、その後明治大正昭和と引き継がれ、日本は破滅を招く。
あれだけのことを起こした日本国が亡くならなかったことは奇跡以上のことだろう。
だが、それらの体質は現在でも改まっているわけではなく、なんら改善されていない。
原発問題・領土問題・国家予算破産の危惧・人口問題などなど殆どが泥縄というわけだ。
要は、議論はすれども実践なし。
つづく
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