2018年7月25日水曜日

幕末横浜オランダ商人見聞録  その2

 コーニング氏はこの日本のゴールドラッシュの真っ只中で、貿易を行っていた。
氏はその狂乱ぶりを詳しく記している。
彼の記述を借りるのが一番正確というものだろう。

・開港当初、金価格は世界他地域の価値(金銀比価)の三分の一だった。
・銀貨を持っている人は金貨でその倍以上を買い戻すことができた。

「ゴロツキの宝探し人はこのことで生活していた。しかし、この状況は長く続かず、2ヶ月も経つと日本から最後の金貨が消え、それとともにゴロツキも姿を消した。」

 先に投稿した「逆説の日本史 18幕末年代史編 1」の著者は
この金銀比価について、たくさんの図を用いて丁寧に説明している。
そして、日本にとりかえしのつかない莫大な損失を及ぼしたと
非常に憤慨し訴えている。

 ところがである。
その狂乱の真っ只中にいたコーニング氏は、精査な分析を報告したあと、
次のように述べている。
「日本からすべての金貨が輸出されてしまったことで、日本人にたいして過度に同情する必要はない。彼らは金で損をした分、のちに外国人に高利貸しして銀で充分に取り返すほど賢くな」り、
いかにこれを成し遂げたかを、第7章冒頭で詳しく記している。

 情けないかな、ジジイのわたしはこの箇所を何度も読み返したのだが、
短く要領よく説明することができぬ。
明らかに能力不足を痛感する次第である。
興味のある方は是非手にして読んでほしい。



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