2018年7月1日日曜日

庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし その8

第8章 村入用・生活費・物価
・村入用の分析
・年間の生活費
・諸物価の推移と比較
・奉公人および職人の給金・賃金について

 著者ご自身の調査研究結果だけでなく、すでに発表されている書籍も参考にされ、
一覧表で整理してあり、わかりやすい。

 現資料の一つとしてあげられている、「桑名日記」「柏崎日記」については知らんかった。
有名な資料みたい。
ちょっと調べてみると、たくさんの方が研究されていて小中学生むけ書籍もあるようだ。

 「柏崎日記」書き手の渡辺勝之助が仔細にかきとめた家計簿がとても役にたったという次第。
此の二つの日記は今で言う交換日記なのですが、筆まめな二人がそろわねばできなかったこと、
なかなかです。

 平和だった村も、この後日本全国の村々と同様、怒涛の時代をむかえる。
戦争することが先進国に追いつき植民地を持つことで
それらの国の仲間になると勘違いしたのか、
維新前後の混乱、日清日露第一次二次世界大戦と国土はめちゃくちゃになった。
よくもまぁ、日本という国が残ったものだともおもう。

 そしてこのような日記が残った。
数代にわたるご子孫の苦労はいかばかりであったか、老いぼれジジイには想像もつかぬ。
今このときにこういった書籍やそのもとになる古文書など読むことができたことに感謝だな。


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