2020年2月2日日曜日

領土・主権展示館「北方領土紹介冊子」を読んだ

 2019年11月11日のブログで以下の内容を投稿しました。


 
『   【北方四島はあきらめよう】
 かっての島民の方々には大変申し訳ないのですが、
北方四島は諦めましょうというのがジジイのわたくしの考えです。

 無謀な戦いを仕掛けて、日本は負けました。
いつまでたっても日本全土に米軍が進駐し続けるのは日本が負けたためです。
挑まれて負けたのではなく、仕掛けて負けたのです。

 旧ソ連邦は日本が無条件降伏した日付のあとに、北方へ進行したのだから、それらは違法で無効だと述べても、そんな日ソの不可侵条約を破ることも含めて戦争なのです。
敗戦した国の領土をよってたかって奪い取るのは当然の行為なのでした。
かって日本が周りの国々にしたことをおもいだしてください。

 米軍のことも北方領土のことも、軍国主義の日本が無謀な戦争を仕掛けたことは将来回復することのできない大きな代償となってしまいました。

 固有の領土などという、都合の良い考え方や理解などないのです。
日本の中世戦国時代と同様、領土とは接する国同士の力関係かまたは奪われるか奪うかの争いの結果によるものです。
世界に目を広げてみても同様です。

 仮の話です。
ロシアが2島返還してあげるが、莫大な経済援助を求めてきたら、断りましょう。
無条件での返還以外は受け付けてはなりません。

 チラチラと相手の顔色を伺いながら、北方四島の交渉を続けるなんて、将来性などまったくありません。政治家や評論家は粘り強い交渉を引き続き行ってゆくことが大切だなんて言ってますが、
無謀な戦争を仕掛けた結果であることの自覚がありません。無責任です。戦争を行った軍部と同じではありませんか。

 スッパリと諦め、敗戦により領土を奪われたことを認め深い戒めとし、新しい日露の外交関係を築き上げることが何よりも大切だと考えるのです。』




 今でも勿論この考えに変化はありません。

 朝日新聞2020年1月20日社説「プーチン大統領 歴史をゆがめる危うさ」の末尾にこうあります。
「北方領土問題の起源は、スターリンが大戦末期に米英と結んだ密約を根拠に、千島列島を占領したことにさかのぼる。」

 領土・主権展示館「北方領土紹介冊子」にも同様のことが記されています。
様々な事柄が簡潔に記されていて理解しやすい冊子になってます。

 しかし、わたしの考えは、この問題の起源は日本が無謀な戦争を仕掛けたことによる、なのです。
新聞社説も政府広報もどうしてこの視点がないのか理解できません。

 子ども同士が喧嘩して、大切にしているものを取り上げられ、しばらく立ってから、「もういいだろう、返してよ」というのと訳が違うのです。

 北方領土問題について、旧ソ連が中立条約を破り、日本が降伏表明後に占領したことは明らかです。ですが、これらを根拠に交渉をしても現在まで進展がまったくありません。

 原因は日本にあります。
日本政府が戦争を引き起こして、敗戦し、領土を奪われたという認識がないからです。
この意味においては、日本はまったく戦争を引き起こしたことについての反省も悔恨もないことになります。

 何度も強く、「北方四島は日本固有の領土」だと主張しても、通じるわけがありません。
戦争とはその「固有の領土」の奪い合いだからです。子どもの喧嘩ではないのです。
もう敗戦後は「北方四島」は「固有の領土」ではなくなってしまったのです。

 日本は将来にわたって、取り返しのつかないとんでもないことを過去に引き起こしてしまったのです。現在、日本はそれを引きずっている。

 戦争を仕掛けたことについての、反省・悔恨・謝罪などなどしてないことと同じで、無自覚無責任です。
これではかっての戦争を引き起こした軍部と同じでしょう。

 ではどうすればよいか。
旧ソ連の戦争というどさくさに紛れての不法な侵略を認めて、北方四島は諦める。
もう少し丁寧に言い方を変えれば、あなた達は不法な侵略をして北方四島を占拠していることを認めるならば、日本は諦める、となります。

 そんな理由での領土問題解決は受け入れられないなどと言ってきたら、そんなことは万にも一つある訳がありませんが、今度は領土問題解決の原因はロシア側にあることになります。

 若い頃、根室まで出かけ、眼の前に見える島に向かって、右手の拳を握り振り上げ「北方領土を返せ!」と叫んだことがあります。

 しかし、これからは北方の島々を眺めることができるところは、「不戦の誓い」をする場所とするのが一番だとおもいます。


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