国立国会図書館蔵
Chrysanthemumns in the Garden
of Hama Goten
青白幕の自然なしなりにそうようにCalendarの日にちを配しているのが、なかなかです。ちりめん和紙にかかれた数字を、その風合いを保ちながら並べかえ、なおかつ布のしなりにあうようにするのは、とても苦労しました。幕が紅白でないのは、菊の赤と重なることを防いだためともおもいましたが、この絵師は年代の異なるCalendarでやはり青白のパタンを使っていることが多く、絵師の好みなのかもしれません。
幕のすぐ脇の菊囲いの造作が竹で、棕櫚紐でしばってあるところまで丁寧に描かれています。
左で菊を鑑賞している夫婦とおぼしき方をみていると、わたしの父方の祖父母をおもいだしてしまいます。子どもごころにじいさんばあさんの洋装姿をみたおぼえがありません。おじいさんは帽子をかぶりマントをはおって、杖をもち雪駄のような履物でした。ここの三人の後ろ髪の生え際や着物の自然なしなりなど細かい描写にも驚かされます。
画面の構成はやはり遠近感を強調する広重調です。菊の香りが漂ってきそうです。
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