国立国会図書館蔵
The Drawing of Sea-water
in the Moonlight.
View of Suma.
須磨の潮くみで似たような絵をさがすと、歌川房種のこんなのがありました。「源氏須磨之海望」。源氏絵というものらしいです。
Calendarの雰囲気とは似ても似つかない絵で、松が浜に一本あるのが共通点くらいです。
全体が月夜の暗がりなので、松の葉の暗いところはかたまりにしかみえません。ところが拡大してみると、一本一本上の枝から下までとがった葉を描き込んでいるのがわかります。
浜の砂の湿り具合や、沖へつづく海水面のシワシワした雰囲気を、ちりめん加工がその効果をよく出しています。
墨絵のような色調で、絵師がどこかにちょっと色をつけたい気持ちをグッと我慢している感じがなんとなくつたわってくるような気がします。満月の月がいびつなのもよいものです。
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