2017年8月22日火曜日

絵日記帳 その22




 まゆかきなんて、今となっては、したことのない子どものほうが多いだろう。
桑の葉の刈り取りだって、子どもの仕事だった。
背負子をしょって、若い柔らかそうな色の良い葉をもいでは、背中へ放り込む。
最初は軽いのだが、あぁー重たくなってきたなとおもうと、
ちょうどいっぱいになっている。

 蚕はおかいこさんと言った。
むしゃむしゃ、とにかく食いまくる。
蚕だなのあるところでは、その音が心地よかったな。
子どもの耳にも優しいささやきのような音だった。

 ぬるま湯にまゆ玉を入れ、くるくる回る簡単な器具で糸にしてゆく。
回す速さは、遅くても早くてもダメで、
お婆さんにもうちょっと、そうそう、おっと、はやすぎる・・・
楽しい思い出だ。

 繭玉を工夫して描いてるな。
繭玉のくぼみを灰色で表現して、白を重ね塗りして
繭玉の雰囲気を上手に描いているではないか。
我ながらあっぱれじゃ。

 でも心配だったのか、絵にまゆと鉛筆書きしている。
心配だったのだな。


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