2017年9月4日月曜日

「ヒュースケン日本日記」を読んだ

 読むきっかけは、
東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 20 号(2013)
にある下記画像の研究紀要でした。



 大変に充実した、ワクワクするような内容です。

 その中に出てくるのが、「ヒュースケン日本日記」です。



 約160年前の世相が、幻燈を見るように活写されてます。
日本の将軍にアメリカ合衆国の親書を奉呈する場面が、
こちらは映画やテレビの時代劇ではなく本物で、
タイムマシンにのった気分で不思議な気持ちになります。

 そして日本に来る途中で、タイ国王に謁見し同様のことをする場面も興味深い。
バンコクの当時の様子が、熱気も湿気も伝わってくる。
果物の食レポの記述が愉快だが、ドリアンがその当時から
きっと昔から、厄介者の果物筆頭なのが納得する。

 山下琢巳氏の研究紀要が実によい。
ハリスとその一行が東海道を上る行軍は絵巻物を見るようだ。
当時の浮世絵をその都度ググって読み進んだが、
文章・視覚の両面から幕末の街道の様子を想像することは楽しいひとときでありました。




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