2016年9月12日月曜日

日本の外交についておもうこと

 現在の自分の考えとまではゆかない、おもいを記しておきたい。
2011年3月11日、東北で大震災があった。
あの時、ロシアや中国、他の国々もたくさんの援助をしてくれた。
最近では報道されないだけで、実際の回復にはこの先何十年もかかりそうだ。

 特に原子力関係は、意図的とも思われる「隠し」が続いている。
放射能汚染されたものは、一万年地中に埋めとくなんていう、馬鹿なことを
真面目に言っている。
自分たちで処理しきれないものは、すべて未来にまかせる。
無責任の極致を、平然と言ってのけるところが、すでに企業として破綻している。

 ロシアは震災後、北方領土のテコ入れを強化しだした。
北海道を旅行したとき、根室・標津・羅臼などから北方四島のひとつ国後島を望んだ。
手を伸ばせば届きそうな距離だった。
北方四島を返せと島に向かって叫んだこともあった。

 北方領土問題は一通り学習はした。
敗戦前後のドタバタした時期に進攻占領するなんて、無効で卑怯だなんて言ったって
それが戦争という現実なんだろう。
日本国内の戦国時代、下克上や裏切りや、なんやかや、なんでもありの中での戦続きだった。
なんとか徳川が生き延び、3代に渡り基盤を固め、平和な時代をつくった。

 終戦処理で当時のソ連は北海道を占領しようとしていたのだから、
北方四島ですんだのはマシだったかもしれない。
戦争を起こし、負ける、とは
このようなことなのだと肝に銘じたい。
 
 中国は尖閣諸島の魚釣島を実効支配しようと、あらゆる手を使って挑んできている。
韓国は竹島を実効支配(不法占拠)してすでに、70年近くになるのだろうか。
当時の大統領が韓国の国旗を持って上陸して、アピールしたこともあった。


 大震災で日本の国力が弱まったときに、日本列島を取り巻く露中韓は圧力をかけだした。
相手の勢いが衰え体力も弱まったときに攻める、外交の基本だ。
なんてわかりやすく基本に忠実な国々なのだろう。

 ロシアは外交に関して日本より何枚もウワテで手強いなんて言うもんじゃない。
領土問題でも中国やインドなど他の国々ともドンパチしたり、
一方的に国境線を決めたりして解決してきている、経験豊富なやり手だ。
懐のジョーカーをチラリチラリと見せ隠ししながら、相手の譲歩を引き出す。
こんなことをしてきたし、これからもずっと続けるだろう。

 こんな国とは、こちらから手を切るのが一番だとおもう。
かって、北方四島に住んでいた方々には大変申し訳ないが、
将来のためには、北方領土は諦めるのが最善ではなかろうか。
ロシアの切り札をゴミにしてしまってから、改めて二国間の外交を始めれば良い。


 竹島や魚釣島については、こんなふうに考えている。
歴史的経緯があることは、外務省のHPにもある通り承知はしているが、
領海は広ければ広いほどよいなどという考えは、
かっての大東亜圏云々を喧伝していた頃と同じではないか。
領海の排他的経済水域にはたくさんの資源が眠っているといわれ、
実際に最近、南鳥島近海でノジュールというレアメタル含有塊と泥が莫大な量、発見されている。

 広大な領海を保有していれば、このような資源がいつか見つかるかもしれないし
漁業権だって大きな利権問題だろう。
だが、何よりも大切なことは、
日本という国が、交易・貿易で食っていくためには
他国と良好な関係を築いて生きて行かなければならないことにある。
現在もこれからも居住するには難しく、漁業権や資源だけに目が奪われ、
この二つの島に固執してはいけない。
日本の将来の国是を見失うのは、避けなければならない。

 この島にこだわり、国際紛争を起こし、命を失うものが出てくるかもしれない。
この島のために失うものと、得るものを考えたとき、
失うもののほうがはるかに大きく、
仮に紛争後、現状維持ができたとしても、そのために失ったものを考えたときに
一体何が残るのだろうか。

 日本を守るとは、
その地名や正確な場所も言えないような人の住めない岩礁を堅持することではなく、
現在住んでいる地域の人々の衣食住を守ること以外に何があるのだろう。
それらが危険にさらされたときこそ戦わねばならない。
しかし、戦えば人が死ぬ。
勝っても負けても人が死ぬ。
そんな戦いは避けなければならない。
抜いてはならぬ刀を下げ、忍耐強く外交に励むしか他に道はない。

 竹島はこのまま静観する。
尖閣諸島は押したり引いたりしながら、中国の圧力が弱まるのを待つ。
これが目下の結論です。


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