白揚社 2019.3
マイケル ブランドー 著
夏木 大 訳
なるほど暗い。とっても暗い。胸糞悪くなるくらい暗い。
ジジイが子どもの頃は、近所で飼われている犬はほとんど雑種だった。
そこらの野良犬を捕まえて家で飼う人なんてざらだった。
業者が野犬狩りするところなんて、見ものだったので遠くからながめていた。
そんなに珍しいことじゃなかったな。
日本が高度成長期の右肩上がりの曲線と一緒に、
飼い犬はスピッツになり、コリーになり、シェパードなどになっていった。
これらは珍しかったな。
テレビのラッシーや名犬リンチンチンなどの影響もでかい。
でもララミー牧場がはやっても馬を飼う人はそれほどいなかったようにおもう。
どこにでもペットショップががあり、ウインドウショッピングで犬や猫を飼(買)うようになってしまって、この産業が社会経済にしっかり組み込まれている現在、どうしたら犬をはじめ他の動物達もふくめて、ブリーディングをやめさせることができるのだろうか。
ため息しかでない。
この本は様々な角度からこの異常な状況を糾弾しているのに、そうしているがために、簡潔に要点を突いたリーフレットのような啓蒙書になっていないのがとても残念である。
是非とも本書の核心だけの小冊子を出版してほしい。
馬や家畜はいうまでもなく、鯉や金魚、メダカ、熱帯魚なども養殖し売れ筋を開発している。犬と同じようなものかもしれぬ。
米、小麦などたくさんの農作物も同様なのだが、どうなのだろうか。
(つづく)
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