その瞬間、ボクの左足スネ部分が真っ赤になった。
テープレコーダーも真っ赤になっている。
兄はあっと声を出し、慌てた。
ボクは何がなんだかわからない。
200を超えただろうかと、そればかりを考えていた。
血圧でも心拍数でもない。
カウンターの数字である。
うふふ、おにいちゃんたら、ボクが200をこえそうないきおいなんであせってるんだ。
勝ったとおもった。おにいちゃんに勝った。
と、まもなく、痛みが・・・
どうしたんだ、なんか右手の人差し指がいたい、
それに、短くなってしまったような気がする。
どうしたんだろう、しびれてきた。
兄がひどくあわてている。
それに、テープレコーダーのまわりをキョロキョロして、何かを探しているようだ。
どうしたのだろう。
いつもなら、こんなときはシランプリンしてとぼけるか、片付けるかしてるんだけど。
ボクの右手をつかんで、兄の手までもが赤くなってきている。
血だ!
兄の手の赤いものを見て気づいた。
お兄ちゃんが怪我したんだ。大変だ。ボクは一気にドキドキ、心拍数はきっと200を超えている。
こんなとこ、お母ちゃんに見つかったらヤバイ、
やばいよねお兄ちゃん、ねぇってばぁ。
(つづく)
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